第16話 「夏・海・カキ氷」 [タスキ小説~恋のらいばる~]
梅雨空の合間をぬう様に、そして海開きに合わせたかように
太陽がジリジリと照りつける、そんなある日
バイト仲間数人と穴場の浜辺に、やってきた!
この浜辺は、店長が子供の頃、良く遊んでいたビーチだそうで
店長の書いてくれた地図を片手にその浜辺へと向かった。
メンバーは、俺、ナシモンさん、千里ちゃん、京子ちゃんの四人だ。
その砂浜は、岩場をよじ登り下り、もう一つ、岩場を越えた
所にあった、岩場を登っている時は、いやはや普通の海水浴場で
良いのではないだろうかと本気で思ったものだけれども
最後の岩を越えて、広がった視界は本当に南の島のような
それは素晴しいビーチだったので、四人ともにテンションが上がり
レジャーシートに荷物を置くと早々に海に飛び込んだ!
散々泳いだ所でじゃんけんで、かき氷を買いにいく事になった。
「じゃんけ~ん!ぽん!」予想どうりに、俺が負けた・・・
じゃあ、買ってきますと歩き出した所で、
千里ちゃんが「一緒に行きましょう」と嬉しい事に付いて来てくれた。
浜辺にナシモンさんと京子ちゃんを残し、二人で買出しに向かった。
太陽がジリジリと照りつける、そんなある日
バイト仲間数人と穴場の浜辺に、やってきた!
この浜辺は、店長が子供の頃、良く遊んでいたビーチだそうで
店長の書いてくれた地図を片手にその浜辺へと向かった。
メンバーは、俺、ナシモンさん、千里ちゃん、京子ちゃんの四人だ。
その砂浜は、岩場をよじ登り下り、もう一つ、岩場を越えた
所にあった、岩場を登っている時は、いやはや普通の海水浴場で
良いのではないだろうかと本気で思ったものだけれども
最後の岩を越えて、広がった視界は本当に南の島のような
それは素晴しいビーチだったので、四人ともにテンションが上がり
レジャーシートに荷物を置くと早々に海に飛び込んだ!
散々泳いだ所でじゃんけんで、かき氷を買いにいく事になった。
「じゃんけ~ん!ぽん!」予想どうりに、俺が負けた・・・
じゃあ、買ってきますと歩き出した所で、
千里ちゃんが「一緒に行きましょう」と嬉しい事に付いて来てくれた。
浜辺にナシモンさんと京子ちゃんを残し、二人で買出しに向かった。
2009-07-25 19:05
第15話 「 駐車場までの帰り道 」 [タスキ小説~恋のらいばる~]
【つぼ九】の新商品「びっくり!セブン」の登場で、
減り始めていた客足も徐々に回復のきざしを見せる。
スタッフみんなで試行錯誤したこの新商品は、
見た目はちょっと大き目のたこ焼きだが、
7個全ての中身がお楽しみになっている、まさにビックリ箱状態。
フカヒレが入っているモノもあれば、もちチーズ入りもある。
そして激辛ハバネロが入っている事により、グループ客からのオーダーが殺到。
ゲーム感覚で楽しんでもらえる事から、
この「びっくり!セブン」は一気に人気商品へと登り詰めた。
「今日も一日、お疲れ様でした~。お先に失礼します。」
仕事も無事終わり、軽快なステップで帰路へ向かおうとしたその時、
後ろの方から駆け足で追いかけてくる千里の声が。
「先輩~! 駐車場まで、一緒に帰りませんか?」
実はここ最近、このパターンが2、3度続いている。
新商品の話題を始まりに、家族の事や大学での出来事など、
次から次へと俺に話してくれる千里。
駐車場までのほんの数分ではあったが、
俺にとっても特別な時間になっていた事は間違いない。
減り始めていた客足も徐々に回復のきざしを見せる。
スタッフみんなで試行錯誤したこの新商品は、
見た目はちょっと大き目のたこ焼きだが、
7個全ての中身がお楽しみになっている、まさにビックリ箱状態。
フカヒレが入っているモノもあれば、もちチーズ入りもある。
そして激辛ハバネロが入っている事により、グループ客からのオーダーが殺到。
ゲーム感覚で楽しんでもらえる事から、
この「びっくり!セブン」は一気に人気商品へと登り詰めた。
「今日も一日、お疲れ様でした~。お先に失礼します。」
仕事も無事終わり、軽快なステップで帰路へ向かおうとしたその時、
後ろの方から駆け足で追いかけてくる千里の声が。
「先輩~! 駐車場まで、一緒に帰りませんか?」
実はここ最近、このパターンが2、3度続いている。
新商品の話題を始まりに、家族の事や大学での出来事など、
次から次へと俺に話してくれる千里。
駐車場までのほんの数分ではあったが、
俺にとっても特別な時間になっていた事は間違いない。
2009-07-18 19:57
第14話 「走り始め続ける」 [タスキ小説~恋のらいばる~]
ナシモンさんが厨房から持ってきた、たこ焼きを食べてみると
口の中一杯に、辛さ。いや激痛が押し寄せた。
「なんれすか~これ~やばいれすよ~」
口の感覚も定かでは無い状態で、ナシモンさんを見ると
「これぞ、ビックリたこ焼きナシモン風」とニカッと笑った。
周りを見渡すと、その他のみんなは、美味しそうにたこ焼きを
頬張りながら、楽しそうな笑顔を浮かべていた。
俺は、厨房から持ってきた水をがぶ飲みして落ち着いた頃合で
ナシモンさんや他のバイト仲間が、話し合っている輪に加わった。
輪の中では、やれ、たこ焼きをもっと大きくして
おもちゃは入れられないか?とか、たこ焼き以外にも
こんなメニューを作ってみたらどうだろうか?とそこはまさに
さっきまでの、沈んだ雰囲気とは間逆に、活気で溢れ返っていた。
ナシモンさんの提案をきっかけに、店が変わり始めた瞬間だった。
俺は、「必要なのは、走り続ける事じゃない。走り始め続ける事だ。」
そんな、どこかで聞いた歌の歌詞を何故か思い出していた。
そして、この出来事を境に店は活気を取り戻して行ったのだった。
口の中一杯に、辛さ。いや激痛が押し寄せた。
「なんれすか~これ~やばいれすよ~」
口の感覚も定かでは無い状態で、ナシモンさんを見ると
「これぞ、ビックリたこ焼きナシモン風」とニカッと笑った。
周りを見渡すと、その他のみんなは、美味しそうにたこ焼きを
頬張りながら、楽しそうな笑顔を浮かべていた。
俺は、厨房から持ってきた水をがぶ飲みして落ち着いた頃合で
ナシモンさんや他のバイト仲間が、話し合っている輪に加わった。
輪の中では、やれ、たこ焼きをもっと大きくして
おもちゃは入れられないか?とか、たこ焼き以外にも
こんなメニューを作ってみたらどうだろうか?とそこはまさに
さっきまでの、沈んだ雰囲気とは間逆に、活気で溢れ返っていた。
ナシモンさんの提案をきっかけに、店が変わり始めた瞬間だった。
俺は、「必要なのは、走り続ける事じゃない。走り始め続ける事だ。」
そんな、どこかで聞いた歌の歌詞を何故か思い出していた。
そして、この出来事を境に店は活気を取り戻して行ったのだった。
2009-07-10 13:05
第13話 「 笑顔 」 [タスキ小説~恋のらいばる~]
「皆さんは、この店のやり方に不満とかありますか?」
少し興奮気味に俺は、スタッフのみんなに問いかけた。
確かに、キャンペーン実施中のライバル店の出現は、
つぼ九にとっても痛手である事は言うまでも無い。
だからと言って、お客様にくつろいで頂く為のサービスや笑顔を失ってしまえば、
本末転倒である。
短い時間であったが、俺は不器用ながらもその思いをみんなにぶつけた。
すると、一人の先輩スタッフが声を張り上げた。
「だからって、作り笑顔しろって言うのかよ!」
しばしの沈黙と共に、やり切れない思いがスタッフを包み込んだ、、、
そんな重い空気を差し置いて、俺は厨房へ向かい、
1つの料理をみんなに差し出した。
「え~、このタコ焼きを、みんなで食べませんか?」
スタッフ一堂、困惑した状態であったが、次第にそのタコ焼きに手を付け始めた。
すると、ダイスケの表情が一気に豹変した。
「ふわぁ~、ふわぁ~! 何ですかこれ~?」
そのリアクションがキッカケになり、スタッフ一堂、笑顔を取り戻したのである。
少し興奮気味に俺は、スタッフのみんなに問いかけた。
確かに、キャンペーン実施中のライバル店の出現は、
つぼ九にとっても痛手である事は言うまでも無い。
だからと言って、お客様にくつろいで頂く為のサービスや笑顔を失ってしまえば、
本末転倒である。
短い時間であったが、俺は不器用ながらもその思いをみんなにぶつけた。
すると、一人の先輩スタッフが声を張り上げた。
「だからって、作り笑顔しろって言うのかよ!」
しばしの沈黙と共に、やり切れない思いがスタッフを包み込んだ、、、
そんな重い空気を差し置いて、俺は厨房へ向かい、
1つの料理をみんなに差し出した。
「え~、このタコ焼きを、みんなで食べませんか?」
スタッフ一堂、困惑した状態であったが、次第にそのタコ焼きに手を付け始めた。
すると、ダイスケの表情が一気に豹変した。
「ふわぁ~、ふわぁ~! 何ですかこれ~?」
そのリアクションがキッカケになり、スタッフ一堂、笑顔を取り戻したのである。
2009-07-04 19:36
第12話 「ピンチの後に」 [タスキ小説~恋のらいばる~]
休憩所に、賄いの鳥から丼を抱えて入ると、既に千里ちゃんが
店に戻る準備を終え、立ち上がったところだった。
今日は、金曜日の夜、いつもならば賄を食べる時間すらないほど
忙しく店内を駆けずり回り、声を張り上げているところだが
ここ最近、お客さんの入りが、徐々に落ちてきてしまっている。
というのも、俺の働く居酒屋つぼ九から程近いところに
全国チェーンの居酒屋が新しく出店し、開店キャンペーンと
銘打って、生ビール百円やら、千円飲み放題やらとどんどんと
あの手この手で、新規開拓を図っている為であろう事は
口にこそ出さないが、店長以下この店で働くみんなが
気づいていることだった。
閑古鳥が鳴いているわけでもなく、かといって目の回るような
忙しさというわけでもない、一日の営業が終わり、
帰り支度をするみんなの表情は、客が減っている事もあってか、
少し元気が無いように思えた。
みんなが、ぞろぞろと店を出ようとした、
その時、先輩のナシモンさんがみんなを集めた、
この店のピンチを切り抜け提案があるらしく、
若干興奮気味にその内容を話し始めたのだった。
店に戻る準備を終え、立ち上がったところだった。
今日は、金曜日の夜、いつもならば賄を食べる時間すらないほど
忙しく店内を駆けずり回り、声を張り上げているところだが
ここ最近、お客さんの入りが、徐々に落ちてきてしまっている。
というのも、俺の働く居酒屋つぼ九から程近いところに
全国チェーンの居酒屋が新しく出店し、開店キャンペーンと
銘打って、生ビール百円やら、千円飲み放題やらとどんどんと
あの手この手で、新規開拓を図っている為であろう事は
口にこそ出さないが、店長以下この店で働くみんなが
気づいていることだった。
閑古鳥が鳴いているわけでもなく、かといって目の回るような
忙しさというわけでもない、一日の営業が終わり、
帰り支度をするみんなの表情は、客が減っている事もあってか、
少し元気が無いように思えた。
みんなが、ぞろぞろと店を出ようとした、
その時、先輩のナシモンさんがみんなを集めた、
この店のピンチを切り抜け提案があるらしく、
若干興奮気味にその内容を話し始めたのだった。
2009-06-27 19:26
第11話 「 似たモノ同士 」 [タスキ小説~恋のらいばる~]
「昨日は失礼しました!何て言うか、あの~、、、」
歓迎会での大失態を引きずったまま、微妙に気まずい状態で厨房に入る俺。
何も語らずに、ただひたすら揚げ物に没頭している店長の表情が、これまた不気味である。
ほとんど記憶が無かったとはいえ、家まで送り届けてくれた店長には、頭が上がらない。
そんな中、こちらをチラチラ見ながら食器を片付けていたダイスケが、俺に一言。
「昨日はご迷惑をおかけしました。何て言うか、その~、、、」
どういう事だ? 謝るのは俺の方では?
お互い記憶があいまいな為か、話が噛み合わない。
「要するに2人共、似たモノ同士って事ですよ。」
意味深な笑顔を浮かべながら、そこに現れたのは千里であった。
「意外な展開でビックリしたけど、楽しかったですよね?」
カラッと揚がった軟骨から揚げを盛り付けながら店長は、その問いに大きくうなずいた。
ダイスケと俺は、ホッとした表情を浮かばせなら、胸をなでおろしたのである。
歓迎会での大失態を引きずったまま、微妙に気まずい状態で厨房に入る俺。
何も語らずに、ただひたすら揚げ物に没頭している店長の表情が、これまた不気味である。
ほとんど記憶が無かったとはいえ、家まで送り届けてくれた店長には、頭が上がらない。
そんな中、こちらをチラチラ見ながら食器を片付けていたダイスケが、俺に一言。
「昨日はご迷惑をおかけしました。何て言うか、その~、、、」
どういう事だ? 謝るのは俺の方では?
お互い記憶があいまいな為か、話が噛み合わない。
「要するに2人共、似たモノ同士って事ですよ。」
意味深な笑顔を浮かべながら、そこに現れたのは千里であった。
「意外な展開でビックリしたけど、楽しかったですよね?」
カラッと揚がった軟骨から揚げを盛り付けながら店長は、その問いに大きくうなずいた。
ダイスケと俺は、ホッとした表情を浮かばせなら、胸をなでおろしたのである。
2009-06-20 19:54
第10話 「記 憶」 [タスキ小説~恋のらいばる~]
「お疲れ様でした~。」
酔いつぶれたナシモンさんと店長が乗ったタクシーを見送った。
残された千里ちゃんと俺ダイスケはほとんど同時のタイミングで
「ふぅ~」っとため息をついた。
そのピッタリさ加減と、ため息の後にこれまたピッタリのタイミングで
鳴り響いたクラクションが何だかおかしくて
千里ちゃんと二人で、ケラケラと笑いあったのだった。
ひとしきり、笑ったあと千里ちゃんが
何処か、お酒の美味しいお店知っていますか?というので
サラリーマン時代に、よく通っていた
アイリッシュBarへと二人、微妙な距離を置いて並んで歩いた。
木で作られた、Barのオシャレな扉を開けると、
顔見知りのグループがテキーラ大会を開催していた。
じゃんけんで負けた人がテキーラショットを飲む
それを永遠と続けるだけの大会だ!
流れで、千里とそのテキーラ大会に参加する事になり
俺が7杯目のテキーラを飲んだ事、千里ちゃんの笑い声
そこまでが、ガンガンに痛い頭で思い出せる限りの昨日の夜の記憶・・だ。
酔いつぶれたナシモンさんと店長が乗ったタクシーを見送った。
残された千里ちゃんと俺ダイスケはほとんど同時のタイミングで
「ふぅ~」っとため息をついた。
そのピッタリさ加減と、ため息の後にこれまたピッタリのタイミングで
鳴り響いたクラクションが何だかおかしくて
千里ちゃんと二人で、ケラケラと笑いあったのだった。
ひとしきり、笑ったあと千里ちゃんが
何処か、お酒の美味しいお店知っていますか?というので
サラリーマン時代に、よく通っていた
アイリッシュBarへと二人、微妙な距離を置いて並んで歩いた。
木で作られた、Barのオシャレな扉を開けると、
顔見知りのグループがテキーラ大会を開催していた。
じゃんけんで負けた人がテキーラショットを飲む
それを永遠と続けるだけの大会だ!
流れで、千里とそのテキーラ大会に参加する事になり
俺が7杯目のテキーラを飲んだ事、千里ちゃんの笑い声
そこまでが、ガンガンに痛い頭で思い出せる限りの昨日の夜の記憶・・だ。
2009-06-13 20:52
第9話 「大失態」 [タスキ小説~恋のらいばる~]
第9話 「大失態」
「今何時? そ~ね、だいたいねぇ~!、、、」
お酒の勢いに任せ、一目散にマイクを握りしめる俺。
つい先程まで、ダイスケと千里、そして俺を混ぜた3人の歓迎会が行われていた訳だが、
2次会のカラオケで俺は大失態をさらす事に。
誰もリクエストしていないのに、連続でレパートリーを披露したかと思えば、
見ず知らずの隣の部屋へ乱入。
好きなだけ騒いだ後、通路で暴睡するという始末。
そんな泥酔状態の俺を、介護してくれたのは千里であった。
「先輩、ここで寝てたら風邪引きますよ~。」
うっすらと聞こえてくる天使の声、、、
「大丈夫ですか? 今、お水持って来ますね。」
そっと立ち上がろうとした彼女の手を、俺は握りしめてしまった。
その瞬間、時が止まった。しばしの時間が経ったのだろう。
ふと気がつくと、俺の目の前には、
店長の顔がこれでもかと言わんばかりに、接近しているではないか!
まったく持って記憶が無い俺は、店長と一緒にタクシーに乗り込み、
ダイスケと千里に見送られ、帰路へ向かうのであった。
「今何時? そ~ね、だいたいねぇ~!、、、」
お酒の勢いに任せ、一目散にマイクを握りしめる俺。
つい先程まで、ダイスケと千里、そして俺を混ぜた3人の歓迎会が行われていた訳だが、
2次会のカラオケで俺は大失態をさらす事に。
誰もリクエストしていないのに、連続でレパートリーを披露したかと思えば、
見ず知らずの隣の部屋へ乱入。
好きなだけ騒いだ後、通路で暴睡するという始末。
そんな泥酔状態の俺を、介護してくれたのは千里であった。
「先輩、ここで寝てたら風邪引きますよ~。」
うっすらと聞こえてくる天使の声、、、
「大丈夫ですか? 今、お水持って来ますね。」
そっと立ち上がろうとした彼女の手を、俺は握りしめてしまった。
その瞬間、時が止まった。しばしの時間が経ったのだろう。
ふと気がつくと、俺の目の前には、
店長の顔がこれでもかと言わんばかりに、接近しているではないか!
まったく持って記憶が無い俺は、店長と一緒にタクシーに乗り込み、
ダイスケと千里に見送られ、帰路へ向かうのであった。
2009-06-06 20:09
第8話「歓迎会の夜」 [タスキ小説~恋のらいばる~]
「生五つ頂戴」今日は、客として「つぼ九」近くの居酒屋にやって来ている
俺。ダイスケが働いている居酒屋「つぼ九」では一月に一回
勉強も兼ねた飲み会を近隣の店で開く事にしているらしい。
今回は、某居酒屋チェーンで、新しく入った俺たちの歓迎かも兼ねての飲み会となった。
俺の隣には、先に「つぼ九」で働いているナシモンさんが座り
向かい側に座っている、強面ながら飛びっきりの笑顔が印象的な
店長のこれからの居酒屋とは、とか、店員の接客の仕方うんぬんを
ナシモンさんと二人でとうとうと聞かされていた。
俺は、千里ちゃんと話がしたいのに~と、千里ちゃんの居る方を
ちらちらと見つつ、店長の話を真剣に聞いている風を装っていた。
そして、三時間近く続いた、飲み会もお開きになり誰からとも無く
カラオケに行きましょう!という事になった。
そして居酒屋の地下にある。格安カラオケボックスへと流れてきた。
千里ちゃんは、どんな歌が好きなのだろうかと、考えていると・・
「それじゃ、ものまね行きまーす」とナシモンさんが歌い始めた。
俺。ダイスケが働いている居酒屋「つぼ九」では一月に一回
勉強も兼ねた飲み会を近隣の店で開く事にしているらしい。
今回は、某居酒屋チェーンで、新しく入った俺たちの歓迎かも兼ねての飲み会となった。
俺の隣には、先に「つぼ九」で働いているナシモンさんが座り
向かい側に座っている、強面ながら飛びっきりの笑顔が印象的な
店長のこれからの居酒屋とは、とか、店員の接客の仕方うんぬんを
ナシモンさんと二人でとうとうと聞かされていた。
俺は、千里ちゃんと話がしたいのに~と、千里ちゃんの居る方を
ちらちらと見つつ、店長の話を真剣に聞いている風を装っていた。
そして、三時間近く続いた、飲み会もお開きになり誰からとも無く
カラオケに行きましょう!という事になった。
そして居酒屋の地下にある。格安カラオケボックスへと流れてきた。
千里ちゃんは、どんな歌が好きなのだろうかと、考えていると・・
「それじゃ、ものまね行きまーす」とナシモンさんが歌い始めた。
2009-05-23 23:10
第7話 [タスキ小説~恋のらいばる~]
第7話 「意気投合」
「いやいや、違うんだ。この人達は結局~、要するに5名様。」
驚きを隠せないまま、
事の成り行きをダイスケに説明する俺。
そもそも、財布を忘れたお客さんを探す為に、
ダイスケと共に店の外に出た訳だが、
旅行客の3人は何やら仲間割れ。
お酒の力は怖いモノで、中年3人組はやりたい放題。
あげくの果てには、通行人にまで八つ当たりをするという始末。
「おい! 俺の財布を取ったのは~、オマエか~?」
いきなりの八つ当たりに、20代後半と思われる若者2人は激怒。
険悪なムードが漂う中、俺は何とか両者の間に滑り込んだ。
「お客様! お忘れモノのお財布は、こちらで預かっています。」
しばしの時が流れ、状況を理解した旅行客3人と、
通りすがりの若者2人は、なぜだか意気投合。
「お兄さんの店で飲み直しますか~。新規5名様でよろしく~!」
予想外の事態に興奮した俺は、ダイスケと合流し、
再び店に戻る事になった。
こうして俺とダイスケの小さな旅は、
意外な展開で終わりを告げた。
「いやいや、違うんだ。この人達は結局~、要するに5名様。」
驚きを隠せないまま、
事の成り行きをダイスケに説明する俺。
そもそも、財布を忘れたお客さんを探す為に、
ダイスケと共に店の外に出た訳だが、
旅行客の3人は何やら仲間割れ。
お酒の力は怖いモノで、中年3人組はやりたい放題。
あげくの果てには、通行人にまで八つ当たりをするという始末。
「おい! 俺の財布を取ったのは~、オマエか~?」
いきなりの八つ当たりに、20代後半と思われる若者2人は激怒。
険悪なムードが漂う中、俺は何とか両者の間に滑り込んだ。
「お客様! お忘れモノのお財布は、こちらで預かっています。」
しばしの時が流れ、状況を理解した旅行客3人と、
通りすがりの若者2人は、なぜだか意気投合。
「お兄さんの店で飲み直しますか~。新規5名様でよろしく~!」
予想外の事態に興奮した俺は、ダイスケと合流し、
再び店に戻る事になった。
こうして俺とダイスケの小さな旅は、
意外な展開で終わりを告げた。
2009-05-16 20:45