SSブログ

第35話 「 サインはおでこ 」 [タスキ小説~恋のらいばる~]

ダイスケとの入念なリハーサルの為、寝不足続きの俺たち2人。
恋の力とは恐ろしいモノで、疲れなど吹き飛ばしてしまうのだ。

千里を喜ばせたいという2人の熱い思いは、
今1つとなって解き放たれるのである。

そしてついに、クリスマス当日。

そわそわと落ち着かない俺達2人に対し、
千里は次から次へとご来店のカップル客に、生中を差し出していく。
この後起こるドッキリ計画に気付く事もなく、、、

ニヤニヤとした表情を隠しながら、
思い出の黒蜜きな粉パフェを完成させ、千里へと手渡した。

「今日は失敗出来ないからな。これ、3番テーブルだよね?
ところで俺、ちょっと具合が悪くてさ。」

わざとらしくおでこに手を当てると、
そのサインを見てダイスケが割り込んできた。

「ナシモンさん、顔色悪いですって!今日はもうあ上がって下さい。」

ダイスケのナイスフォローも見事成功。
一足お先に早退させて頂きます。
心配そうに見つめる千里には悪いが、ここからが本番なのである。

後は任せたとばかりに、俺は三崎公園へと向かうのであった。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。